yoshiyanoblog

滋賀県出身の社会人による備忘録。

森林ツアー

はじめに

 こんにちは、草野吉耶です。今回は、滋賀県長浜市内保町にある内保製材株式会社にお世話になりました‼︎

 

www.uchiboseizai.com

 

 滋賀県長浜市内保町にある内保製材株式会社は創業は昭和25年、地域密着でこだわりの木の家を建てる工務店です。詳しくは、上記のページで是非ご確認ください!

 

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 僕は内保製材株式会社主催の2年ぶりに開催された

 

わくわく森林ツアー~湖北の山へでかけよう~

 

に参加させて頂きました。昨年は台風の影響で中止されたそうで、2年ぶりとのことでした。このツアーでは丸一日、製材業・林業・建設業について密着しました。ここに行かないと見れない、知れない、会えない人や、企業の方のお仕事に対する向き合い方など、非日常を体感できる1日でした。内保製材株式会社をはじめ、林業を営む小林さん、建設現場で施工されていた社員の皆様、本当に有難うございました。感謝の気持ちでいっぱいです。この場をお借りして、お礼の言葉とさせて頂きます。

 本企画に参加し、自分のできることとして精一杯体験を発信していきます。僕が見た光景から感じたことをしっかり記録として残し、色んな人に本ブログを見て頂いて内保製材株式会社を知っていただければ幸いです。

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▽目次▽

1.きっかけと目的

  

2.林業

 

3.製材

 

4.「感響の家」

 

5. 川瀬文明さん

 

6. まとめ

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 1.きっかけと目的

  内保製材株式会社と出会ったきっかけは、2018年3月に長浜であった

「Local Intern Program2018」です。

 

shigawork.jp

 

  本インターンシップで10社の中小企業とお会いしたのですが、その一つが内保製材株式会でした。自身の中では、内保製材株式会社の取り組みに興味関心があり当時からずっと気になっていました。

 私事ですが、非常に「人が暮らす空間」というものが大好きです。

 

・マテリアル(材料)の性質をどう生かすか

・空間をどのように工夫するのか

・技術をどう活用するのか

・作る人の背景にある思い

 

興味関心を人一倍持っています。小さいころから模様替えが好きで。

  そんな自分の好奇心もあり、LIP2018参加時に内保製材株式会社様にインターンシップに行っている仲間の話をいろいろ聞いてワクワクしたのを今でも覚えています。

 そして以下が、今回参加した目的です。目的は、2点でした。

 

1.内保製材株式会社を取材しブログで発信する

 

2.地域で働いている方々の思いに密着し、気付きを3つあげる

 

主に2点を今回のブログ内で発信していきます。

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2.林業

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 この写真は切りたての木をトラックに積んだ写真です。あまり見たことない光景ですね。立派な木々です。直径30センチ以上あります。大体5メートルくらいの長さにして写真のようにトラックに積んでいきます。

 みなさんは「立米」と書いて、何て読むかご存知ですか。これは「りゅうべ」と読みます。平米はご存知かと思いますが、立米は知らない方もおられるのではないでしょうか。平米は1平方メートルに対して、立米は1立方メートルです。この写真は、約5立米あると、林業を営む小林さんはおっしゃっていました。だいたい、毎日平均して30立米切り倒した木を運ぶそうです。なかなかの量です。トラック6杯分くらいの量になるそうです。

 

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こちらの写真は林業の現場です。写真は結構荒れている林の写真です。これは台風の影響で薙ぎ倒された林です。たくさんの木が横に倒されていました。この写真でだいたい1ヘクタールくらいの面積だそうです。このあれた状態を小林さんは一人で何とかしなければならないそうです。後継者や人材が減っている中での災害に頭を悩ませておられました。

 主にスギやヒノキを植林されていました。広葉樹であると真っすぐ木が育たないために製材として扱いずらいために針葉樹をこのように育てています。これらの木は70年くらいを目処に収穫されるので、植えられたのが大体戦後くらいの時期です。林業を営む方々は約3代にわたって仕事をするということで、私達で例えたらお爺ちゃんが育てた木を切って売るということですね。

 

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 このような機械を使って、伐採作業をしておられました。すごく大きいです。約2メートルくらいですかね。この大きな歯でがっちり木を挟んで扱いやすい長さにカットしていくんです。結構迫力ありました。木を挟むこの機械はスイス製で数千万円するとのこと。作業は便利になるもののなかなかの値段に驚きました。

 

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 この写真は切った木を置いておくところですね。ここからまたセリの行われる場所に向かうそうです。木も魚や野菜と同じような感じで木の大きさや木目(年輪)を見て価値を判別して鑑定していきます。これらの木を買うのが今回お世話になった内保製材株式会様などの製材屋さんなんですね。

 写真に写っている小林さんは木を伐り続けて数十年とおっしゃっておられました。林業の実態やお仕事について色んなことを教えて頂きました。

  そこで気づいたのが、第一次産業である林業とか農業とか漁業って全く自分知らないなってことです。自分の目の前には当たり前に家があって、その家はこのような森林から伐られた木々からなっているわけです。食事の時の野菜とかお肉とか魚とかも誰かが育てている。当たり前に目の前にあるものの根源を全く知らない自分に、不思議さを感じました。目の前にあるものにも自分みたいな人生(=ストーリー)があると思います。目の前にあるものをただのモノと捉えるか、そのもの自体のストーリーを思い描けるのとでは有難さとか気持ちが全然違うと自分は思います。そういうことを知っているからこそ、心から「いただきます」「ごちそうさま」「有難うございます」とか言えるんじゃないかなって、自分は感じました。自分が小林さんから気づかせて頂いたことは、あらゆるものの背景にはそれらをつくった人の思いがあるということでした。

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3.製材

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  こちらの写真は、まさに先ほどの木を用途に合わせて製材している様子です。製材士が原木の表情(切り口や曲がりなどのクセ)をみわけ、立派な建材に仕立てる事が製材です。「私たちが生まれる前に植樹してくれた大切な木なので余すことなく家づくりに使いたい。 」製材士はそのような思いで、ただの原木の付加価値をここで生み出しています。つまりとても大切な工程です。同じ人間、 同じ住み方が無いように原木にも全く同じものはないので、 その原木にしか取れない材料を一つ一つ見抜いて製材していると教えて下さりました。

  僕が見た印象では、マグロの解体ショーみたいな感じでスケールはその倍くらいでした。初めて見たので、ただただ驚きでした。製材によって木の形は変わっていました。木には年輪があるため、乾燥すれば歪むことをこの工程では忘れてはいけません。だから適切な用途に合わせた製材にする必要があります。それを意識されてるのが大変印象的でした。

 

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 こちらは反対側から見た写真です。綺麗な模様ですね。たまに狩猟などで使われる散弾銃などの銃弾が出てきたりするらしく、それはこの綺麗な模様に影響を及ぼします。木がどのような生い立ちであったかは木の年輪を見ればプロの方はわかるそうです。

 

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 伐りたてホヤホヤの木を触ってみました。皆さんはどんな感じだと思いますか。触ったことある人はわかるかもしれませんが、これ凄く湿ってるんです。これも初めて知ったことです。すごく驚きました。木はほぼ水からできているそうです。人間と同じで半分以上は水分とのこと。だから乾燥させると凄く軽くなるんですね。これも実際に持ち比べさせて頂き、体感しました。切りたての製材は重かったんですね。体感するとやはり印象として強く残りますね。

 

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 先ほどの話に戻りますが、乾燥させると年輪の影響で木は歪んでいきます。これを1番避けたいがために製材屋さんは様々な工夫をされます。一気に機械などで乾燥させると木の油成分がなくなってしまい、特有の木の匂いなどがなくなってしまったり、さらに歪みがひどいと大きなひびがはいります。そうなると木としての価値はどうしてもひくくなってしまうとのこと。上にある写真のようにに、重ねて重量をかけながら乾燥させることによって、そのようにならない工夫や配慮が沢山あるそうです。木は最高のマテリアルと言われますが、凄く奥深さを感じました。

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5.「感響の家」

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 こちらが内保製材株式会社が手掛ける『感響の家』という家です。『感響の家』の詳細をホームページから引用しました。興味がおあり方は是非、下記のwebをご確認ください。

 

そこに住む家族の豊かな感性を育み、
こころとからだにやさしく響く家でありたい

  "感響の家"は、文字通り「感性を育み、こころとからだにやさしく響く家」という意味が込められています。湖北の暮らしは感性を育む暮らしだと、私たちは考えます。
それは自然の中で生き、人のつながりの中で営まれる暮らしであります。

  人や自然と触れ合う中で、私たちの感性は育まれていきます。何かに見て触れて、驚いたり、やさしい気持ちになったり、なぜだろうと考えてみたり。そんな経験の積み重ねが私たちの感性を豊かに育んでいくのです。
自然に包まれ、人のつながりを大切にする暮らしがもたらすのは、周囲のあらゆるものに心を震わせる毎日です。

  そんな暮らしに相応しいのは感響の家です。
私たちは、感響の家に相応しい材料や工法、空間づくりを追求し続けています。www.uchiboseizai.com

 

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 まず入ると木のいい香りが自分を包み込みます。この匂いは、なかなか普通の住宅では体感できないと思います。自然ないい香りです。その次に色合い。自然な木の色が自分を安心させてくれます。『感響の家』の良さは数十年後にでると社員さん。古民家を想像して頂ければイメージはつきやすいかなと思います。痛むのではなくて渋くなる。月日と共に渋さが増していくのが『感響の家』の良さのひとつなんですね。

 

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 また、全てにおいてお客さんの意見を聞いて建設していくので勇逸無二のオーダーメイドとなる『感響の家』。一年以上の計画をして設計図を作成されるお客さんもいるそうです。大変こだわりぬいた家が『感響の家』なんですね。

 

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 僕が『感響の家』を見ての感想は「将来、こんな家に住みたい!」です。心から憧れる家となりました。人の人生の中で大切な買い物のひとつが「家」だと思います。地域の木をその地域の人が使って、その地域に愛であふれる最高の家を建てる。感動させて頂きました。内保製材株式会の社員さんと一緒に、コンセプトから何から何まで考えて、どの家も個性あふれる素晴らしい家を見させて頂きました。

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6.川瀬文明さん

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 大変ご紹介が遅れました、申し訳ありません。こちらは、内保製材株式会社の専務取締役の川瀬文明さんです。本企画で移動時間から何から何までずっと時間を共にさせて頂きました。有難うございました。

 川瀬文明さんは三代目として内保製材株式会を家業継承されている方です。自分と似たような境遇を感じ、自分と重ねて川瀬文明さんのお仕事に対する思いや姿を目に焼きつかせて頂きました。

 お客さんの思いを汲んで家を建てるら、ダイレクトに向き合う仕事だからこそ、お客さんにお仕事ができれば嬉しさも達成感も倍増。その反面、去って行かれてしまうとその分悔しいし悲しいと川瀬文明さん。お客さんがもし同業他者の会社にお仕事を依頼したら、「何故か?」をすごく考えるとおっしゃっておられました。それが今の内保製材株式会社が手掛ける『感響の家』の魅力に繋がっているのかなと、自分は感じました。実際に自分も心から「住んでみたい!」と感じさせて頂きました。いろんな方に一度『感響の家』を見て欲しいというのが、自分の本心です。

 川瀬文明さんと1日を過ごし、本当に自分が生きている地を、木を、会社を愛されておられるなと感じさせていただきました。自分自身、21年間滋賀県で生きてきましたが、社会で生き生きと仕事をされている方を目の当たりにして、すごく幸せな気持ちになりました。それと同時にさらに滋賀県のことが好きになりました。今回、本ブログ上で書かさせて頂いた以上にたくさんの気付きや学びを得ることができ、大変貴重な時間となりました。有難うございました。

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7.まとめ

 まとめとして、自分が本企画に参加した目的である気付きを3つ挙げたいなと思います。

 

  1. 全てのものに成り立ったストーリーがある
  2. お客様の心と向き合う
  3. 細部までこだわりをもつ

 

  本企画は、第一次産業から第二次産業まで様々な業種、人達、自然と触れ合える機会でした。また来年開催されると思いますので、是非家を買う予定のない大学生も中高生も参加して、いろんな気付きを得て頂ければ幸いです。最後まで読んで頂いた方、有難うございます。

 

 

 

 

 

 

ー草野吉耶